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現在進行形!目白バ・ロック音楽祭ができるまで


by mejiro_ba_rock

ニコラウ・デ・フィゲイレドがフランスで最高の評価

音楽祭の招聘アーティスト、ニコラウ・デ・フィゲイレドのCD「スカルラッティ・アルバム」がフランスで最も権威のある音楽雑誌「ル・モンド・デ・ラ・ムジク」で最高の評価を得ました。

日本では、アルケミスタ・レコーズの第二弾として発売されているものと同一です。しかしこの海外盤のジャケットは若々しい!とても40代半ばには見えない。

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ニコラウ・デ・フィゲイレド、ドメニコ・スカルラッティ 《13のソナタ》 
ショック・デュ・モンド音楽賞(2006年5月)受賞!

「偉大な通奏低音奏者によって奏でられたソリストのレパートリー、
 この旋律的で官能的な演奏は、素晴らしい着想、自由、自己抑制である」

 これまで、ニコラウ・デ・フィゲイレドの音楽を聞くことができたのは、ルネ・ヤーコプスの指揮するオペラのオーケストラ・ボックスの中だった(ヘンデルの《アグリッピーナ》やモーツァルトの《コジ・ファン・トゥッテ》《フィガロの結婚》)。若きブラジル人は、創意豊かな鍵盤で、レチタティーヴォをアリアと同じくらい音楽的に奏でることに成功していた。

 このスカルラッティのプログラムでは、通奏低音の時と同じように、天真爛漫で豊かなチェンバロを味わうことができる。カークパトリックの分類通りに並んだ13のソナタ選集は、速い楽章と、ゆったりしたエピソードが交互に置かれている。急調子の「アレグロ」に、繊細な「カンタービレ」が続くのである。

 ニコラウ・デ・フィゲイレドは、チェンバロをオルガンのように吹かせたり、カリヨンのように響かせたりして楽しんでいる。フェルマータは豊かな倍音のパレットを咲かせ、トリルは楽器全体を振動させる。猫のようなルバートにつなげられた音の蓄積の効果は、音楽を前後に揺らし、南国のエネルギーを開放させる。アルペジオが噴出し(K141)、リズムが腰を振り(K239)、あるいは猛然と繰り返される(K490)。

 ニコラウ・デ・フィゲイレドがタップを踏んだり、ギターやアルペンホルンを驚くほど自在に模倣することができるなら、彼はまた、アイディアの糸を見失うことなく、ポリフォニックな網目を解きほぐしたり(K147, K296)、協奏的な対話を作り上げることができる(K380)。

 この旋律的でかつ官能的な演奏は、装飾音で邪魔をすることなく、しばしばテクスト(楽譜)を自由に解釈する。ミシェル・ピエールの録音は、ベルリンの製作者Mietke(1710年頃)のモデルに基づいて構想されたアラン・ゴットーのチェンバロの優美さを再現する。

Philippe Venturini
by mejiro_ba_rock | 2006-04-28 16:57 | 参加アーティスト